最強人材を作るOJT「部下への仕事の教え方」 | スターヒルズ企画
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最強人材を作るOJT「部下への仕事の教え方」

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最強人材を作るOJT「部下への仕事の教え方」



トヨタ流最強人材がいかにして育成されていくのか、誰も知らない数々
秘訣についてシリーズで4回に分けてお伝えしています。
今回は、シリーズ第3回として、「部下への仕事の教え方」について、
OJTを通してうまく教えていく具体策を明らかにしていきます。

1. 部下への仕事の教え方

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部下への仕事の教え方

私たちは様々な場面において、人に仕事を教える必要に迫られることが
あります。先輩が後輩や新人に教える、上司が部下に教えるなど色々な
場面が考えられますが、総じて、上位者が経験の浅い人に教えるという
ケースがほとんどだと思われますので、以降では上司が部下を教えると
いうケースについて話を進めていきます。

(1)教え上手と教え下手

部下の指導や人材育成を考えるにあたり、最も基本となるのが「仕事の
教え方」です。教える人の考え方や教え方によって、教えられる部下の
仕事の習得度合いは大きく変わってしまいます。

どういった教え方が適切で、効率的なのでしょうか。

・ゆっくり丁寧に教えれば良いのでは?
・繰り返し何度もやれば覚えるのでは?
・部下がわかるまでじっくり説明すれば良いのでは?

いろいろ悩んでいる人も多いはずです。

しかし、実際に教え方について、「どう教えていいのかわからない」、
「教えるのが苦手」といった声は非常に多く、多くの上司や指導者は、
教える(教育する)ことは難しい」と思われている人も多いようです。

私たちは、大人になり社会人に至るまで、学校生活や暮らしの中で様々
な経験をしてきますが、その多くは「教わる」ことが多く、「教える」
という経験は少ないはずで、実際に学校などの教育現場でも「教わる」
ことが中心となっています。

したがって、大人になって社会に出て、「どう教えていいのかわからな
い」、「苦手」、「我流」・・・となるのは当然のことです。

では、どうすればうまく教えることができるのでしょうか?

あなたはこんなセリフを口にしたことはありませんか。

「何度同じことを言わせるんだ」
「さっき教えたのに、どうしてできないんだ」
「さっき言ったよね」
「昨日ちゃんと説明したよね」

などなど、部下が仕事ができない時に上司はこのようなセリフを言って
しまうものです。しかし、実は上司がこのように感じているということ
は、その上司が「部下を教える」ということに勘違いをしてしまってい
る可能性が高いのです。

この場合、「言った」、「説明した」、「伝えた」=「教えた」という
勘違いが成立しています。教える際にこの勘違いが成立してしまってい
る上司はそれが原因でストレスを感じ、イライラしたり、雰囲気が悪く
なってしまったり、などとなるでしょう。そもそも「教える」、「教育
する」とはどういうことでしょうか。

つまり、「教育」、「教える」ということは、相手が理解し、実行し、
できるようになって初めて「教育した」、「教えた」と言えるのです。

「言う」、「説明する」といった「人への働きかけ」を行うことではな
く、「人を変化させること」なのです。

このことが大変重要なのです。

「教える」とは、「自分」と「相手」という、二人の間で行われる行為
です。そこに相手がいるから、教えるという行為が生まれるわけです。
当たり前のことですが、ここに教えることの本質、すなわち、「相手の
立場に立つ」という考え方が大切であるという理由があります。

そこで教え下手」な人の特徴を調べてみると

・高圧的
・威圧的
・説明が早い
・声が小さい
・何を言いたいのかポイントがわからない
・教わる側の気持ちをわかっていない
・説明が雑
・専門用語を多用する
・一方的に話をしてして終わってしまう

という意見が受講者側からは多いようです。自分が教える場合のことを
考えると、ちょっとドキッとしてしまいますね。

一方、教え上手」と言われている人の特徴を調べてみると

・物腰が柔らかい
・説明が丁寧
・ポイントが明確
・こちらの気持ちをわかってくれる
・何がわかっていないかを把握した上で教えてくれる
・こちらの話も聞いてくれる

という意見が多いようです。

「教え下手」な人と「教え上手」な人を比較してみると、はっきりわか
ってくるのは、「教え下手」な人は「自分本位であり、「教え上手」
な人は「相手本位だということですね。

言い換えると、「自分と相手は違う」と認めた上で、「相手の立場に立
」ことが大切だということなのですが、これが意外に難しいのです。

難しいからこそ、相手の立場に立つ「努力」をするということが大事で
違う人間なのだから本当の意味で「相手の立場に立つ」のは困難なので
すが、その努力はできるということです。

相手はどんな人なのか、どんなことを考えているのか、現状の知識、技
術はどのくらいなのか、どう考えれば相手に伝わりやすいのか、どうす
れば相手の学習を手助けできるのか、などを考える人が「教え上手」に
なれるのです。

(2)相手の性格を見極めた教え方のコツ

前項で、「相手の立場に立つ」ことが重要であるがなかなか難しいと言
いましたが、相手がどう考えているかを知る手がかりの一つに、相手の
性格を考えるという方法があります。

選択理論心理学の中で伝えられている考え方を紹介しますと、

「人は自分の欲求を充足してくれる人に好意を持つ。そしてその充足し
てくれる人に対して貢献したいという欲求が生まれる。」

「欲求」とは心理学では、「生活体に生理的・心理的な欠乏や不足が生
じた時、それを満たすための行動を起こそうとする緊張状態」とありま
す。欲求を充足してくれる人に対して役に立ちたいという気持ちが起こ
ることは自然なことであり、好意的な感情を持つこともうなづけます。

そして、この欲求が性格と密接な関係を持つとしたら、すなわち、ある
場面における判断基準、もしくは、励起される感情と関係があるとした
ら、このことをうまく利用したいわけです。

それでは、この欲求が心理学上、どのように分類されるかというと、

1)愛・所属の欲求
2)力・価値の欲求
3)自由の欲求
4)楽しみの欲求
5)生存の欲求

という五つの欲求なのですが、誰もがすべての欲求を持っており、人に
よって欲求の強さは別々なのだと言われています。

言い換えれば、この五つの欲求の強さが人それぞれで違いがあり、この
組み合わせでその人の性格というか、ある場面における感情的な反応
決まってくるというのです。

100人いたら100通りの考え方がある」と言われる所以でしょう。

「相手本位」に考えること、「相手は自分と違うこと」をどう認識する
かという場合の考える手がかりとして、相手の欲求はどれが強そうかと
いう観点で眺めてみると相手の性格が見えてくる部分もあるはずです。

その見えてきた相手の性格に応じて、教える時の言葉尻とか強弱を加減
して相手に伝わりやすくすることが、「相手本位」に教える方法の一つだと
言えるでしょう。

2. まとめ

今回は、「部下への仕事の教え方」について考えてきました。

仕事を教えるということは相手に説明をするというような「働きかけ」
を行うということだけで終わりではなく、相手に「働きかけ」を行うこ
とによって相手を「変化させること」なのです。

したがって、相手を「変化させる」ためには、「相手の立場に立つ」こ
とや、「相手の性格を見極める」ということが重要になってきます。

こちらが一所懸命教えたとしても、相手には全然伝わっていない例を私
たちは数多く見てきています。

私たちは、なんとか相手に「変化」してもらいたいのです。

3. 次回の内容

前々回は第1回「最強人材を作る秘訣」について説明しました。

前回は第2回「部下に仕事を教える目的」について説明しました。

今回は第3回「部下への仕事の教え方」について説明しました。

次回は第4回「OJTとOff-JT」について説明します。

第1回テーマ:「誰も知らない最強人材育成」
(1)最強人材とは
(2)最強人材の3つのタイプ
(3)最強人材をいかに育成するか

記事はこちらをクリックしてください!
===>最強人材を作るOJT「誰も知らない最強人材育成」

第2回テーマ:「部下に仕事を教える目的」
(1)部下の早期戦力化
(2)教え教えられる風土の醸成
(3)仕事に対する基本的考え方の浸透

記事はこちらをクリックしてください!
===>最強人材を作るOJT「部下に仕事を教える目的」

今回
第3回テーマ:「部下への仕事の教え方」
(1)教え上手と教え下手
(2)相手の性格を見極めた教え方のコツ

第4回テーマ:「誰も教えないOJTの秘訣」
(1)OJTの目的
(2)OJTの方法

記事はこちらをクリックしてください!
===>最強人材を作るOJT「誰も教えないOJTの秘訣」

シリーズ4回とも、ぜひご覧いただきたいと思います。

よろしくお願いします。


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